古い書庫

星に願いを、よしなしごとを

叶わない恋をしよう

ハーメルン TSもの

 

「……いっそのこと空が緑色にでもなればいいのに」
 そう独り言をつぶやいた。
 それだけのことがあれば自分の秘密を明かしても、きっと小さいことと受け止めてくれるだろうに。

 

 

生まれ変わっても好きになる対象は女の子のまま。

そんな自分の気持ちが受け入れられることはないだろうと思いながらも、気持ちを隠したまま好きになった子と、友人として高校生活を送る女の子の話

 

さばさばとした文体で読み心地はかなり好き。

明るく振る舞いながらも随所から諦念のようなものが滲んでいるのが味。

小説を読む人間としてあるまじきだけど、感情移入についていくのがしんどかったりする自分なので、これくらい一定でゆっくり進行してくれるのが味わいやすくて良い。

作者はスランプ気味だそうだけど、まだまだ読みたいと思う文章なので頑張ってほしい

定期的にあらすじを綺麗にしたり汚くしたりするのは謎い